ドゥ･ヴノージュ 
フランス、シャンパーニュ AOC 
設⽴：1837 年 
現在、ボワゼル･シャノワーヌ･  
シャンパーニュ･グループ(Lanson-BBC) 
シェフ･ド･カーヴ：イザベル･テリエ 

シャンパーニュ　ドゥ・ヴノージュ
1837年に設⽴したドゥ･ヴノージュは翌年にシャンパーニュで初めてとなるカラーラベルを導⼊したことをきっかけに、今⽇に⾄るまでユニークなメゾンとして知られています。。1889年にエッフェル塔が建設された同年のパリ万博にスポンサーの⼀つとして参画するなど、フランスの歴史⽂化 に深い関わりをもっています。全てのキュヴェに⼀最高級な果汁（テット･ド･キュヴェ）のみを使用するこだわりは、メゾンの哲学に基づくものです。

歴史と現在 

ドゥ･ヴノージュは 1837 年にスイス⼈であるアンリ･マルク･ドゥ･ヴノージュ がシャンパーニュ地方エペルネに設立したブランドです。17世紀から⼀家に伝わる「ドゥ･ヴノージュ」の名はスイスのレマン湖に流れ込むヴノージュ川に由来しています。
 
1851 年には、現在にまで引き継がれているドゥ･ヴノージュのシンボル「コルドン･ブルー」ラベルのワインを発表。続いて 1858 年には、オランダ王室オラニエ公へのオマージュとして「キュヴェ･ド･フランス」をリリースしました。19 世紀のフランス上流社会ではドゥ･ヴノージュはよく知られた存在でした。また、「ベル･エポッ ク」を象徴する著名な舞台⼥優サラ･ベルナールが虜となったシャン パーニュとしても社交界に広く紹介されるようになりました。1998年に、ボワゼル一家がドゥ・ヴノージュとして知られることになるワインを生産するようになりました。

1998 年からドゥ・ヴノージュは、ボワゼル･シャノワーヌ･シャンパーニュ･グループ (Lanson-BBC)傘下となり、⽣産量を年間 100 万本以下に抑え、高品質なシャンパーニュを少量⽣産するスタイルを頑なに守り続けています。

ドゥ･ヴノージュのこだわり 

最高級の果汁：ドゥ･ヴノージュは全てのキュヴェで、最高級の果汁 （テット･ド･キュヴェ）のみを使用しています。これは「シャンパーニュに重要なのはきめ細やかな質感と洗練されたクリアな味わい」というメゾンの哲学に基づくこだわりを元にした考えです。 
リザーヴワイン：「コルドン･ブルー NV」には、少なくとも 20％のリザーヴワインが使われます（通常過去2年のベースワインを 10％ずつブレンド）。またプレスティージュ･キュヴェの「プランス」には⻑期熟成のリザーヴワインが多く含まれます。 
デゴルジュマン：ドゥ･ ヴノージュのもう⼀つのこだわりとして、リリースは、デゴルジュマン後、風味のバランスが 落ち着くまで最低 6 ヶ月間セラーで熟成させるということです
。またドザージュは殆どのキュヴェで、7g/L以下に抑えられます。ドゥ･ヴノージュのすべてのボトルのバックラベルには、デゴルジュマンの⽇付とドザージュの添加量が記されています。 

シャンパーニュ大通り 33 番地 

エペルネ、シャンパーニュ大通り 33 番地に現在本拠を構えており、ペリエ･ジュエの責任者であるマルセル･ガリスとシャルル･ブロンデルに よって1900 年に建てられた美しいメゾンがあります。ドゥ･ヴノー ジュは、2015 年に買収後、修復を⾏い、オフィスの他、本館の地下セラーには1961〜1994 年に亘るドゥ･ヴノージュのヴィンテージ･コレクションが保管されています。またドゥ･ヴノージュは設⽴当初からラベルの登録に⼒を注ぎ、２代目ジョゼフは 5,000 に上るラベルを知的財産を保護する国営機関に登録し、その数はフランス最多とされます。

1 階のライブラリーでは、19 世紀から 20 世紀初頭に登録された約15,000 ものラベルを集めたスクラップブックを⾒ることができます。 

敷地内にはオフィスの他、わずか４室しかない小さなホテル、訪問者にシャンパーニュやタパスを提供するレセプションルームが併設されており、⼀般に開放されている前庭ではハンモックなどで自由にくつろぐことができます。 フランス国内外からドゥ･ヴノージュを訪れた⼈々にメゾンのファンになってもらい、その共感を世界各地に広げるというドゥ･ヴノージュの方針は、設⽴当初から変わらないメゾンの理念の⼀つです。